オンライン会議の入室まで、あと3分。
資料はもう開いている。
Slackの通知も、さっき直した箇所も、想定質問も頭に残っている。
確認するほど、目だけが少し速く動く。
最初の一言が、早口になりそうな気配もある。
こういう場面では、資料が足りないというより、注意が散らばったまま会議に入ろうとしているのかもしれません。
資料を見返すほど、息が短くなることがある
会議前の確認は、悪いことではありません。
ただ、直前の3分でスライドを何度も行き来しているとき、体のほうでは別のことが起きている場合があります。
肩が少し上がる。
息を吸ったまま、次のページを見る。
通知の文面を読んだ瞬間に、吐く時間が短くなる。
頭の中では、まだ来ていない質問への返答が始まっている。
そのまま入室すると、話す内容は決まっていても、声の出だしだけが急ぐことがあります。
ひと息編集部では、ここを「緊張しているからだめ」とは見ません。
仕事に入る前の、小さな観察点として見ています。
いま、息を吐き切る前に、次の確認へ移っていないか。
3分前に決めるのは、確認する資料ではなく「吐く回数」
会議直前に試すなら、方法はひとつで十分です。
資料をいったん閉じる。
画面の前で、背中を少しだけ起こす。
そして、次の呼吸を5回だけ行います。
4秒吸って、6秒吐く
鼻から4秒吸う。
口、または鼻から6秒吐く。
これを5回。
深く吸おうとしなくてかまいません。
大事なのは、吸うことより、吐く時間を先に決めることです。
「6秒吐く」と決めると、確認の速度に引っぱられていた体が、少しだけ別のリズムを思い出します。
会議でうまく話せるようになる、と断定するための方法ではありません。
ただ、入室前に散らばった注意を、自分の声が出る場所へ戻すきっかけにはなりえます。
最初の一言も、短く決めておく
呼吸を5回したら、最後にひとつだけ決めます。
最初に言う一文です。
たとえば、
「では、今日の確認点から始めます」
「まず、現状を1分で共有します」
「先に結論から話します」
長く整える必要はありません。
入り口だけ決まっていると、会議の始まりに体が追いつきやすくなることがあります。
呼吸だけで終わらせず、発言の入口まで置いておく。
仕事の場面では、この小さな橋が役に立つこともあります。
無理に落ち着こうとしなくていい
呼吸をしても、緊張が残ることはあります。
それは失敗ではありません。
息を長く吐くと苦しい人は、6秒にこだわらず、4秒でもかまいません。
めまい、息苦しさ、強い不安、体調の異変がある場合は、呼吸法だけで対応しようとせず、必要に応じて医療専門職へ相談してください。
会議前の呼吸は、気持ちを消すためではなく、いまの状態に気づくための小さな手順です。
次の会議前に一度だけ試すなら、資料を閉じてから「4秒吸う、6秒吐く」を5回。
まずはここだけで、十分かもしれません。
ほかの場面でも使える短い呼吸は、レスキュー呼吸にもまとめています。
自分に合う呼吸法を探したい場合は、呼吸法ホームからゆっくり見てみてください。
この読みものが合いやすいタイプ
Type01:緊張すると呼吸が浅くなりやすい人
Type02:通知や資料確認で注意が散りやすい人