会議前に緊張したとき、「大きく深呼吸しよう」と考える人は多いはずです。
ところが、胸いっぱいに吸い込んでも、思ったほど落ち着かないことがあります。むしろ声が上ずったり、肩に力が入ったりすることもあります。
その場合、足りないのは気合いではなく、呼吸の向きかもしれません。
吸う息と吐く息
呼吸は、吸う息と吐く息で体への働きかけが少し違います。
一般に、吸う息は体を活動へ向け、吐く息は少し休む方向へ寄せるとされています。もちろん単純に言い切れるものではありませんが、緊張しているときに「吸う」ばかりを強めると、体がさらに立ち上がることがあります。
落ち着きたいときほど、意識したいのは吐く息です。
30秒でできる方法
会議室に入る前、オンライン会議の入室前、資料を開く直前。
30秒あれば、次の呼吸を試せます。
- 鼻から軽く吸う
- もう一度、少しだけ吸い足す
- 口からゆっくり吐く
これを2〜3回。
大きく吸い込もうとせず、吐くほうを長めにします。人前で目立たせたくない場合は、口を閉じたまま鼻から静かに吐いてもかまいません。
安全のために
息を深くしたり止めたりすると、人によってはめまいやしびれが出ることがあります。その場合はすぐに中止してください。
高血圧、心疾患、呼吸器疾患、妊娠中、パニック症状がある場合は、無理に息を止める呼吸は避け、必要に応じて医療者へ相談してください。
呼吸法は医療の代わりではありません。
会議前にできることは、体を完全に変えることではなく、最初の一言に入るための小さな余白をつくることです。