本番前の緊張は、なくそうとすると大きくなることがあります。
大切なのは、緊張を消すことではなく、緊張したまま最初の一歩に入れる状態をつくることです。
そのためには、場面ごとに使う呼吸を決めておくと楽になります。
30秒しかないとき
入室直前や、名前を呼ばれる直前。
この場合は、生理的ため息が向いています。
軽く吸う。少し吸い足す。長く吐く。
これを1〜3回。目立たず、短く、覚えやすい方法です。
1〜2分あるとき
会議室の前、オンライン会議の待機中、発表前の着席時間。
4秒吸って、6秒吐く呼吸を数回。息を止めないので、苦しさが出にくく、本番前にも使いやすい方法です。
「吐くほうが少し長い」とだけ覚えておけば十分です。
3〜5分あるとき
少し余裕があるときは、1分間に5〜6回くらいのゆっくりした呼吸を試せます。
吸う時間と吐く時間を合わせてもいいですし、吐くほうを少し長めにしてもかまいません。心拍のゆらぎとゆっくりした呼吸の関係は研究でも報告されていますが、個人差があります。
無理に正確な秒数へ合わせるより、苦しくない範囲で続けることが大切です。
本番前の呼吸は、練習しておく
本番直前には、難しいことはできません。
だからこそ、何もない日に一度試しておくのが助けになります。歯磨きのあと、信号待ち、エレベーターの中。短い呼吸を日常に置いておくと、本番でも思い出しやすくなります。
呼吸は緊張をゼロにする道具ではありません。
緊張した体のまま、次の一言へ入るための支えです。