帰宅して、鞄を置いたまま動けない。
昼間に受けた指摘が、頭の中でもう一度再生される。
「あの言い方は納得できない」と反論したあとで、「自分にも問題があった」と責め直す。そこへ最後に、「前向きに考えなければ」が加わります。
もう十分に考えているのに。
考え直そうとするほど、同じ場面に戻る夜
こうした夜は、考えが足りないわけではないのかもしれません。
すでに何度も考えたところへ、さらに別の「正しい考え」を重ねようとしている。ひと息編集部が気になったのは、そんなふうに頭の中だけで出口を探し続ける時間です。
深呼吸を試しても、吸い方や心拍ばかりが気になってしまうことはあります。そんなときまで、呼吸をうまく整えようとしなくていい。
呼吸に注意を向けることが、合わない夜もある。
呼吸を変えず、「四角」を3つ探す
そんなときは、呼吸を操作しない30秒を試してみてもよさそうです。
部屋の中を見て、四角いものを3つ探します。
窓。
本の表紙。
照明のスイッチ。
見つけたものに、名前をつける。それだけです。呼吸の深さも、気分も採点しません。
これは問題を解決する方法でも、前向きになる訓練でもありません。頭の中のやり取りをいったん脇に置き、いま目に入っているものを眺めてみる。そのための小さな選択肢です。
同じ考え以外の行き先が、ひとつ増えたら。まあ、それで十分かもしれません。
苦しくなったら、そこで終える
四角を探しているうちに焦りが増すなら、続けなくてかまいません。
深呼吸や四角探しを試していて、苦しさや不快感が生じた場合も、そこで中止してください。やめることは失敗ではなく、その日の自分には合わなかった。それだけのことです。
苦痛が強いときや、長く続いているとき、生活に支障が出ているときは、セルフケアだけで抱え込まず、医療や心理の専門家へ相談してください。
今夜やることは、前向きな答えを出すことではありません。まず、目の前の四角を3つ探す。そこまでで終えても大丈夫です。
呼吸へ注意を向ける方法と、外にあるものへ注意を向ける方法。今の自分にはどちらが合いそうか整理したいときは、呼吸診断も使えます。
呼吸をがんばるほど落ち着かない夜については、夜の呼吸は、がんばって整えなくていいも続けて読めます。