玄関を開けたところで、家族から今日の出来事を話しかけられる。
返事をしながら、仕事用スマホの通知を確かめる。
会話は聞いていたはずなのに、あとから内容を思い出せない。頭の中では、会議の反省や未返信のメールがまだ続いている。
家には着いた。でも、注意はまだ仕事場にいる。そんな夜があります。
帰宅と、注意の帰宅は同時ではない
仕事が終わったあとも、仕事のことを考え続けてしまうことはあります。
玄関を通ったからといって、気持ちまで同時に切り替わるとは限りません。仕事用のスマートフォンが手元にあれば、つい通知へ目が向く夜もあるでしょう。
ここでスマホを悪者にしたいわけではありません。
仕事から私生活へ移る途中に、境目らしい境目がない。そのことを、少し気にしてみます。
端末を置き、呼吸を一つ見届ける
ひと息編集部から提案したいのは、帰宅後の短い境界行動です。
- 仕事用端末を、決めた場所へ置く
- その場で、自然な呼吸を一つ見届ける
- 最初の3分は、目の前の話を一つ聞く
深く吸わなくて大丈夫です。秒数を数えたり、正しい型を探したりする必要もありません。
息が入って、出ていく。
その一往復を、仕事の続きを止める技術にはしません。ただ、「いま境目にいる」と思い出すための、個人的な合図にする。それくらいで。
呼吸法を選ぶこと自体が負担になるときは、呼吸法を選べないときは、時間で決めるも参考になります。
聞けない日は、先に伝えておく
帰宅した瞬間から、相手の話をきちんと聞ける日ばかりではありません。
そんな日は、曖昧な返事を重ねるよりも、
「まだ仕事が頭に残っている。5分後に聞かせて」
と先に伝える方法があります。
それでいい日もあるでしょう。
時間外の連絡を求められる職場や、長時間労働が続く状況は、個人の呼吸だけで解決できるものではありません。この小さな行動も、働き方の問題を本人の努力へ置き換えるためのものではなく。
今日、一度だけ試すなら
帰宅したら、仕事用端末を定位置へ置く。その場で、自然な呼吸を一つだけ見届ける。
今日試すのは、それだけです。
家族がいない場合も、一人で休む時間へ意識を向けるための合図にしてもよいでしょう。友人やパートナーと会う前なら、その時間へ移る小さな境目にする。そういう使い方もあります。
息苦しさ、めまい、胸の症状、失神しそうな感覚があれば中止してください。症状が続く場合は呼吸法だけで対処せず、医療専門職へ相談してください。
秒数や型を覚えず、いまの呼吸へ戻る短い入口は、レスキュー呼吸にもまとめています。仕事中にも境目をつくりたいときは、会議3分前の「吐く時間」へどうぞ。
この読みものが合いやすいタイプ
Type02・Type03。仕事の思考が残りやすい人や、正しい回数を考えることが負担になりやすい人へ。