午後、パソコンの前から動けない。
少し休みたい。でも、森林へ出かける時間はない。新しい習慣を始める気力も、道具を買う余裕もなさそうです。
机の上を見ると、木の箸や器、鉛筆があるかもしれません。そんな日にできるのが、手元の木に90秒だけ触れてみることです。
何かを変えようとせず、今の反応を見る。それだけの小さな観察です。
森林と、机の上の木は同じではない
森林環境で約15分歩いたり、景観を眺めたりした比較実験では、リラックス方向の生理指標の変化が観察されています。
ただ、森林にあるのは木だけではありません。景観、音、空気、温度、歩くこと。いくつもの要素が重なっています。研究レビューの結論にも違いがあり、治療や予防、長期的な変化まで断定できるものではありません。
木材に触れる研究もあります。
18人の女子大学生が、無塗装の木材など4種類の素材へ90秒ずつ触れた小規模な実験では、木材に触れたとき、一部の生理指標に違いが見られました。
とはいえ、対象者も時間も限られています。森林浴の知見を、木の器や家具へそのまま置き換えることはできません。
ここで90秒を提案するのは、「木なら効く」と考えるためではなく、今の自分に合うかを小さく確かめるためです。合う日もあれば、何も感じない日もある。そのくらいで。
呼吸を変えず、90秒だけ触れてみる
新しいものを買う必要はありません。
手元にある木の箸、鉛筆、器などから、触れても安全なものをひとつ選びます。
- 触れる前の手や肩、呼吸の様子を、ひと息ぶん見る
- 木製品に手のひらや指先で90秒ほど触れる
- 温度、硬さ、表面の感触へ注意を置く
- 最後に「今はもう少し触れていたいか」を確かめる
深く吸おうとしなくて大丈夫です。吐く長さも変えません。
息が浅い。肩に力がある。何も変わらない。どれも、そのときに見つかった反応です。
判断するのは「効いたか」ではありません。
「今は、この感触から離れたいか。それとも、もう少し触れていたいか」。問いは、そのくらいにしておきます。
合わなければ、続けなくていい
木の感触や香りを心地よいと感じるかどうかには、個人差があります。
においで頭痛、吐き気、咳などが出たら、すぐに離れてください。強い症状や続く不調がある場合は、セルフケアだけで対処せず、医療専門職へ相談を。
大きな家具や専用のセルフケア用品も必要ありません。90秒触れてみて合わなければ、そこで終わり。それでいいと思います。
観察のあと、もう少し身体を休ませたいと感じたときは、短い時間で選べるレスキュー呼吸があります。
この読みものが合いやすいタイプ
Type02・Type03。頭の切り替えが難しい人や、呼吸を整えようとすると力が入りやすい人へ。